オンデマンドの高い需要：テレビの視聴方法から、スマートフォン、ジムの会員権、さらには自動車保険の支払い方法に至るまで、顧客は必要な時に必要な分だけを支払いたいと考えています。

このようなオンデマンドモデルがますます普及していることの価値とメリットは、特に中小企業のアクチュアリー業務にも適用可能です。大規模なITインフラを必要としないアクチュアリーは、クラウドを適切に活用することで、プロセスを改善し、より精緻な仮定の作成に役立つより詳細な分析を提供し、報告やガバナンスのプロセスを改善することで、アクチュアリーの業務を変革する力があることに気付き始めているのです。

ガートナーが今年発表した数字によると、保険会社の外部ITサービスに対する世界のIT支出は、年平均成長率（CAGR）5.1％で推移しており、2020年末までに711億ドルに達すると予測されており、クラウドインフラサービスを中心としたマネージドサービスが最も見通しが良いと考えられています。クラウドサービスの中でもSaaSは最も支配的なモデルであり、製品の数や種類、ユーザ数は年々急増しており、最近では世界的なロックダウンの中で盛り上がりを見せています。7月には、ガートナーは、すべての産業分野における世界のSaaS市場が、今年末までに1,047億ドルという驚異的な規模に成長すると予測しています。

SaaSソリューションとしてデプロイされた軽量アプリケーションの利点は、メンテナンスの低負荷、企業コストと人件費の削減、そして大きな価値を兼ね備えています。-　このようなソリューションでは、ユーザはモデルのアップロード、入力、モデルの実行やランスケジューリング、結果のクラウドデータベースへの保存、そしてカスタマイズ可能なダッシュボードへのダウンロードや表示を行うことができます。ダッシュボードアプリは、新商品のリスク情報を提示したり、役員会でのプレゼンテーションを行ったり、さらには機械学習や予測分析の形で利用できるようになった新しい様々な分析ツールを利用することで、アクチュアリーの視野を広げることができるようになります。

デジタル化が進む世界では、グローバルな舞台での競争を目指す中小企業にとって、エンタープライズレベルのセキュリ ティとストレージへのアクセスは重要な要素となっています。ソフトウェアの自動アップデートやパッチによって提供されるセキュリティは、新しいバージョンがリリースされるたびにハードコピーのソフトウェアを購入して買い換えなければならなかった時代とは 大きく異なります。特にアクチュアリーにとっては、基礎となるアルゴリズムやサンプリング方法の違いにより、一貫性のない結果が得られてしまうリスクの高いバージョン管理の問題に対処することができます。クラウドアーキテクチャでは、コンピューティングリソースを共有することで、共同作業を行っている全員が 1 つのバージョンのソフトウェアを確実に使用できるようにします。

統合されたモデルガバナンス、集中化されたデータ、その他のモデル化のメリットも、このメリットのひとつに追加することができます。クラウド・コンピューティングとSaaSは、特に保険ビジネスを変革し始めており、将来はさらに有望であり、中小規模の保険事業者は、エキサイティングなデジタル時代の新しい競争力を手に入れることができます。